金属アレルギーの症状と仕組み
金属アレルギーとは、特定の金属に触れることで皮膚に痒みや炎症、ただれ、水疱などが出ることです。主に皮膚症状ですが重篤な場合には発熱などもあります。金属そのものに害はありません。金属が汗などに溶けてイオン化したときにトラブルが起きます。金属イオンが皮膚のたんぱく質と結合して新しいたんぱく質に変化します。免疫細胞は見たこともない新しいたんぱく質を有害とみなして攻撃します。その結果炎症や痒みが起きます。
免疫細胞がどのタンパク質に反応しやすいか?ほとんど反応しないのか?は個人差があります。今まで反応しなかったのに急に反応するようになることもあります。金属アレルギーは体質や体調によって過敏になったり鈍感になったりします。
プラチナやゴールドは金属アレルギーが起きにくい
プラチナやゴールドは変質しにくい金属です。汗やそのほかの成分にも溶けだしにくくイオン化しにくいのです。ところがプラチナやゴールドは100%の状態では傷が付きやすく変形しやすいという欠点があります。そこで硬さを増すために他の金属を少量混ぜて合金にします。混ぜる金属が金属アレルギーを起こしやすい金属だった場合プラチナやゴールドでも金属アレルギーが起きることがあります。結婚指輪は生涯的に使用し、その上、日常的に付けたままにします。汗、洗剤その他の物質と接触する機会が多い指輪です。また5年10年のうちには体質も変化します。結婚指輪を買うときにはたとえプラチナやゴールドでもどんな金属が混合されているのか確認しましょう。
金属アレルギーを起こしやすい金属
ニッケル、銅、コバルト、パラジウム、クロム、すず、水銀はアレルギーを起こしやすい金属です。この中で日常生活で触れる機会が多い金属がニッケル、銅、パラジウム、すずです。ニッケルは硬貨にも含まれています。またプラチナやゴールドに混合されていることが多いのがパラジウムです。ニッケルアレルギーがある人はパラジウムでもアレルギーが起きやすいといわれています。ホワイトゴ―ルドは金にパラジウム、銀、ニッケル等を混合したもの、イエローゴールドは銀と銅、ピンクゴールドは銅、亜鉛、ニッケル、もしくはパラジウムが混合されています。
金属アレルギーになりにくい金属
金属に混合する金属で白くて美しいのがイリジウムです。またチタン、タルタンなどのレアメタルもアレルギーになりにくい金属です。お馴染みのステンレスもアレルギーになりにくく、白くて美しいので結婚指輪に向いています。